「長い道のりありがとう御座いました」
「あぁいいよ、いいよ。次は何処行くの?」
「ここで泊まって、明日は東京方面に向けて出発しようと思います」
「ふ~ん、なら乗ってればいいじゃん、私荷物降ろしたら東京いくし」
「あぁ、でも悪いんで」
悪いというより、
トラックで移動してたら意味ないし・・・
ふとお礼を言おうと振り返ると
凄い寂しそうな顔してるなぎささんが居た。
それを見た途端に悪い事したかな、
と言う情けみたいのが出ちゃって
俺のヤンキー嫌い度がダウン。
仕方なく乗る事に。
「じゃ!渚さんにお願いしちゃおっかな?」
「まじ?行く?」
「東京までは悪いので、途中まででいいです」
「いいよ、東京まで連れてってあげるよ」
寝るって言ったって、
トラックの寝台は一人用。
俺は助手席で可能な限り
リクライニングさせても
寝る体勢には持ち込めない。
後ろの寝台では毛布に包まって寝てる渚さん。
でも俺はアイドリングの
トラックの振動でどうも寝られない。
もぞもぞと身体を動かすだけ。
「狭いけど、こっちくる?」
「あっイヤ大丈夫です」
「何もしないよww」
「そう言う意味じゃないですよw」
「ほら、遠慮すんなよ」
寝台から手が伸びてきて
そのまま流されるままに俺の身体も寝台へ。
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