
今日も何の変哲も無い普通の高校生活。
しかし、この日は突然後ろから声をかけられた。
お嬢様「ちょっと、そこの貴方」男「え?」
嬢「ちょっと職員室まで案内して頂けるかしら?」
男「(だ、誰だろうこの子……美人だな)」
嬢「聞いてますの?」
男「えっと、ごめん何だっけ」
嬢「まったく、頭の悪そうな顔してるかと思えば耳まで悪いんですのね」
男「げ……」
嬢「もう一度いいます、この私を職員室まで案内なさい」
男「(な、なんて性格の悪い女なんだ)」
嬢「はぁ……どうして私がこんな庶民の学校に」ブツブツ
男「(転校生……か?)」
男「……はい、ここが職員室」
嬢「まぁ、ここが?」
男「うん?そうだけど……」
嬢「先生方が控えるにしてはあまりにもみすぼらしいのではなくて?」
男「いや、普通だと思うんだけど」
嬢「……まぁ、公立なんてこんなものなんでしょうね」
男「(今までどんな学校に通ってたんだろ)」
嬢「それではごきげんよう。私はここに用事がありますので」
男「はいはい……ふぅ……」
幼馴染「男くーん」
男「お」
幼「おはよ」
男「おぅ、おはよ」
幼「なーに、朝からまたなんかやらかしたの?」
男「その発想はなんなんだ」
幼「あはは、なんか男君と職員室だとそういうイメージしかなくって」
男「違うって。人を案内してきただけだよ」
幼「ふぅん、お客さん?」
男「さぁ、俺たちと同じ制服着てたけど……」
幼「転校生かなぁ」
男「っぽかったけどな」
幼「ふーん、そっかぁ」
男「何?」
幼「じゃあその人が、うちのクラスに来る転校生さんなんだね」
男「えっマジで」
幼「そうだよ……って知らなかったの?」
男「全然」
幼「女子の間では噂になってたんだよー」
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