姉「仕方わいわな、うん、これで落ちん男が居ったら男ちゃうわ」
男「自分でいうセリフじゃないですよ、それ」
男「落とした僕のこと何度も振っておいて」
姉「あははは、だから言うてたやん、大人になったらなって、今ならオールオッケーやで」
男「幼い僕の心はふかーく傷ついたんです」フン
姉「学生のくせにませとんのがあーかーんーのー」
男「真剣だったんですからね」
姉「まぁまぁまぁ、それは私もふかーく反省しとるから……」
男「まぁ、いいです、じゃあ出かけましょうか」
姉「おう、ついてこーい」
……
男「姉さん……今、どういうこと教えてるんだっけ」
姉「ん、量子力学IIとIII。教授がめんどくさいってこっちに全部投げてきてんのよ」
男(な、なんか難しそうな……って、姉さん……もしかして凄い人?)
姉「去年まではテストの採点だけやったのに……」
姉「助教が教える科目かっちゅーの」
男「……僕大丈夫かな」
姉「あははは、大丈夫大丈夫、うちは物理科やけど、男は情報やろ?」
姉「全然違うって、うちなんて教授が未だにFORTRAN信者で困るし」
男「そうなんだ」
姉「しかしまぁ、立派になったなぁ、パソコンエ■ゲにしか使ってへんと思ってたわ」
男「酷い……」
男(でも動機がそこだったのは否定出来ないのかも……)
……
男「こ、ここが……聖地秋葉原」
姉「はい、ちゃっちゃと行くでー、今日は家電やからな」
男「あ、ちょ、ちょっとあのメイドさんからチラシを……」
ずるずるずる
姉「もー、隣に可愛い女の子おんのに目移りしてどうすんの」
男「別腹でんがな」
げしっ
姉「似非やめいっ」
男「何か今日、素面なのに、き、きつい……」
男(……んん?……あ、あれ?あそこ歩いてるの黒髪さ……ん……じゃないか?)
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