ここでまたみんな沈黙。
俺「…中に上がってください。」
みんなで中に入った。
とてもケーキなんて出せる雰囲気じゃなかった。
座ってもみんな黙ったままだった。
俺はどうしようか、と考えていたが…
第一声をはなったのは朝母だった。
怒っているような、
でもそれでいて穏やかな声だった。
朝母「朝青龍、どうしてあんなことをしたの?」
朝青龍は黙っていた。
あまりにも長い時間黙っていた。
実際は10分ぐらいだが、すごく長く感じられた。
朝母「答えなさい!」
朝母が怒鳴った。
多少大きい声を出すことはあっても、
本気で怒った言い方なのは今回が初めてだった。
久しぶりに母親特有の怖さを感じた。
朝青龍は泣かなかった。
泣きそうだったが堪えてポツリポツリ話し始めた。
朝「会社に行ったのは…
辞めたと聞いて会社の人にも迷惑がかかったと思い、
謝りに行ってしまった。」
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